3月26日、令和5年度学位記授与式(卒業式)がワールド記念ホールで行われた。学部2467人、大学院修了者1428人が卒業した。昨年と同様に、卒業生1人につき保護者1人のみが参列可能だった。卒業生代表は「神戸大学での学びの意義を噛み締め、ひとりひとりが託された使命を果たすため、これからの日々を邁進していきたい」と述べた。式の模様はオンラインでも配信された。<尾畑陽貴、川﨑成真>
(写真:式に参加する卒業生。2024年3月26日10時30分頃、ワールド記念ホールで撮影。)
▽神戸大学令和5年度学位記授与式のアーカイブ
=https://www.youtube.com/live/YbK2ydeIRBY?si=1tx_j7wkgGnjBPHH
3月26日、令和5年度の学位記授与式(卒業式)が神戸市中央区の神戸ポートアイランドホール「ワールド記念ホール」で行われた。式の模様はオンラインでも配信された。
式の開始前、会場周辺はあいにくの曇り空だったが、会場内外では晴れ着やスーツを身にまとい、写真撮影や談笑を行う多くの卒業生の姿が見られた。
令和5年度(2023年度)の学部卒業生は2467人、大学院修了者は1428人だった。
式の初めでは、11学部と15研究科の代表に学長から学位記(卒業証書)が授与された。
(写真:藤澤学長から学位記を受領する経済学部の総代。2024年3月26日11時頃撮影)
藤澤正人学長は、式辞の冒頭で「(コロナ感染症が流行していた)困難な状況を克服し、今日無事に卒業されることになりました皆さんに心からの賛辞を送ります」と、卒業生の健闘を讃えた。
また、これから社会に出ていく卒業生に対し、「躊躇して行動しないことこそ人生の最大の失敗であり、後悔を残すことになると思います。果てしない夢を追い続け、人生における輝きを増していってください」と激励。最後には校友会についても触れ、「皆さんが神戸大学への愛着心と誇りを、今後もずっと持ち続け活躍されることを切に願っています。神戸大学は、いつまでも皆さんとともに歩んで参ります」と語りかけた。
(写真:式辞を述べる藤澤学長。2024年3月26日11時30分頃)
来賓として登壇した神戸大学校友会の坂井信也会長は祝辞で、学内の不祥事がSNS上で拡散された問題について言及。「流れに巻き込まれない、参加しない勇気、告発する勇気を持ってください。信念を持って正しいことを行えば怖いものはございません」と力強く話した。また、自身がオーナを務めていたこともある阪神タイガースが昨年優勝したことについても触れ、会場の笑いを誘う場面もあった。
(写真:来賓祝辞を述べる坂井信也・神戸大学学友会会長。2024年3月26日12時頃撮影)
卒業生代表の井上莉沙希さん(海事科学部)は答辞で、「時の流れは速く、入学当初、遥か先のように感じていた卒業の日を、私たちは今迎えています」と4年前を振り返った。また、「私たちは神戸大学での学びの意義を噛み締め、ひとりひとりが託された使命を果たすため、これからの日々を邁進していきたいと思います」と意気込んだ。
(写真:卒業生代表として登壇する井上さん。2024年3月26日12時頃撮影)
大学院修了生代表の韋恩琦さん(国際文化学研究科)は、6年前に中国から神戸大学に留学するため来日し、学部卒業後に大学院へ入学したという。答辞では、日中間の差異や学部時代とは大きく異なる日々に戸惑い、新型コロナウイルスが流行した際には日本に残るか帰国するかという人生の岐路にも立ったと話したが、「そのような迷いや困難を先生に相談し、学友と励まし合って、乗り越えてここまで来ることができました」と明るい表情で語った。
(写真:大学院修了生代表として登壇する韋恩琦さん。2024年3月26日12時頃撮影)
式の最後には応援団が学歌にのせてエールを送り、式は幕を閉じた。
(写真:卒業生へエールを送る神戸大学応援団総部応援団の河村愛菜(文・4)。2024年3月26日12時30分頃撮影)
経営学部の卒業生は「何はともあれ学部を無事卒業できて良かった。学生時代に特に頑張ったことは資格の勉強で、今年は最終8月まで公認会計士の試験がある。同期とはコロナ禍であまり関わりが無かったが、社会に出て多方面で活躍して欲しい」と同級生の未来に思いを馳せた。
アコースティックサークルArpeggioに所属していたという学生(国際人間科学学部)は、「サークルや学業に打ち込んでいたら4年間あっという間だった。サークルでは日々の練習やライブに精力的に参加した。卒業後は社会人となるが、きちんと朝起きれるかどうかが不安だ」と心境を吐露した。
工学部の卒業生は、「この4年間でバイトやサークルなどで色々な思い出が作れた。最初の1、2年はコロナ禍で活動に制限がかかったが、アイドルや音楽鑑賞など、そのお陰で新しくできた趣味もある。この大学では、学問だけでなく人とのコミュニケーションの仕方も学ぶことができたので、自分や同期たちが学びの成果を、各々の進路で活かせたら良いなと思った」と自身の大学生活を前向きに振り返った。
経営学部の卒業生は、「もう少しモラトリアムが欲しかった。総じてまあまあ楽しかった。よかったんじゃないですかね。勉強も面白いこともたくさんあって、これを学びたいと目標持って入る人は少ないと思うが、学んでいる中でこんなことがあるんだという発見があってよかった。(他大学の大学院に行くが、)4月からの目標はたくさん勉強することです」と抱負を語った。
《令和5年度 神戸大学卒業者・修了者数》
文学部 102人
発達科学部 3人
国際人間科学部 357人
法学部 172人
経済学部 254人
経営学部 247人
理学部 168人
医学部 255人
工学部 557人
農学部 158人
海事科学部 194人
大学院修士課程・博士課程前期課程
人文学研究科 46人
国際文化学研究科 45人
人間発達環境学究科 80人
法学研究科 24人
経済学研究科 51人
経営学研究科 41人
理学研究科 118人
医学研究科 16人
保健学研究科 59人
工学研究科 319人
システム情報学研究科 88人
農学研究科 122人
海事科学研究科 71人
国際協力研究科 31人
科学技術イノベーション研究科 39人
大学院博士課程・博士課程後期課程
人文学研究科 6人
国際文化学研究科 11人
人間発達環境学究科 10人
法学研究科 4人
経済学研究科 13人
経営学研究科 13人
理学研究科 19人
医学研究科 70人
保健学研究科 23人
工学研究科 21人
システム情報学研究科 4人
農学研究科 8人
海事科学研究科 1人
国際協力研究科 4人
科学技術イノベーション研究科 5人
専門職学位課程
法学研究科(法科大学院)57人
了
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