この秋、親子連れのイノシシ5頭が徘徊するキャンパス。ついには本部棟近くでケガ人も出る事態になっている。過去には鶴甲第1キャンパスの部室棟が荒らされる被害もあった。神戸市内では、六甲山麓だけでなく、埋立地の六甲アイランドで目撃されたこともあり出没エリアは広い。神戸市は「街中への出没は夜間が多い」とも指摘している。舗装道路をカツカツ、コツコツと足早に歩く音がしたら、もう、そばにいる証拠。では、どのように身を守れば良いのか。<編集部>
●市街地だけでなく六甲アイランドでも過去に目撃例
かつては六甲山中で見かける程度だったイノシシ。人が餌付けするようになって市街地に降りてくるようになったという説もある。2014年に東灘区や中央区で相次いで発生したイノシシによる人身事故を受けて、神戸市が餌付け行為を禁止する条例改正を行った。
2017年11月には東灘区の埋立地・六甲アイランドでも目撃されて、神戸市民は驚いた。六甲台キャンパスは危険地帯。深江キャンパスも油断はできない。
▼関連サイト=『兵庫ワイルドモノグラフ』兵庫県におけるニホンイノシシの管理の現状と課題〜第10章 六甲山イノシシ問題の現状と課題(2014年3月 兵庫県森林動物研究センター)https://www.wmi-hyogo.jp/index.php/monograph

(画像:神戸市が注意を呼びかけるビラをネット上に公開している)
●「レジ袋は放棄して」「ゆっくり後ずさりして離れる」
出くわしたら、どのように身を守るか。スーパーのレジ袋を持っていて襲われそうになった人は、「食品の入った袋を放り投げて遠ざかったので助かった」と話している。
イノシシに遭遇したらどうこうどうすればよいのか? 神戸市は、次のように呼びかけている。
▽食べ物の入ったレジ袋などは体から離す。
▽近づいてきた場合は、慌てずにゆっくりと後ずさりする。「シュー」「カッカッカッ」「クチャクチャ」などの威嚇音を発する場合は特に注意が必要。
▽写真を撮ったり、棒をもって追いかける、石を投げるなどすると、逆にイノシシが向かってきたり、周りの人を巻き込んで暴れるなどして大変危険。
▽本来、イノシシは昼行性の動物。街中への出没は夜間が多い。昼間は草深いところなどに潜んでいるため入り込まないように。
▽被害に遭ったら鳥獣相談ダイヤル(078-333-4408、8時〜21時、年中無休)に連絡を。怪我をしたらすぐに警察(110番)、救急(119番)を。
(神戸市サイト=https://www.city.kobe.lg.jp/documents/10194/inoshishi_tirashi.pdf)
●部室棟が荒らされたことも 過去に何度も出没
2000年10月には、国文キャンパス(現・鶴甲第1キャンパス)の課外活動の部室がイノシシに荒らされるという事例も起きている。「うりぼー」は神戸大のかわいいキャラクターだが、本物のウリ坊一家は、なかなか手ごわい。ニュースネットの記事アーカイブには、繰り返しイノシシの記事が出てくる。(記事下にリンクあり)
神戸市東部の六甲山周辺では、ここ20年から30年で「よく見かける」ようになったイノシシだが、植え込みや花壇を掘り返した跡は、イノシシ出没の証。舗装道路をカツカツ、コツコツと足早に歩く音がしたら、もうそばにいる証拠。そっと遠ざかって身を守るのが一番だ。
▼関連記事=「学内でイノシシ目撃情報増 出会ったときは『そっと離れる』」(2022年8月25日)
▼関連記事=「校舎を疾走するウリ坊 危険な親イノシシはどこに?」(2021年7月22日)
▼関連記事=「鶴1キャンパスの『クマ出没情報』 市はイノシシではとの見方」(2020年11月17日)
▼関連記事=「 ほんとは怖いウリボーの話 牙で切り裂かれる!」(2020年4月11日)
▼関連記事=「愛称『うりぼーネット』に 4月から本格稼働の教務情報システム」(2011年1月9日)
▼関連記事=「神戸大にサル出現 目撃者『何でここに』」(2008年2月9日)
▼関連記事=「国文キャンパスの部室 イノシシに荒らされる」(2001年2月10日)
▼関連記事=「工学部周辺に子連れイノシシ 夜間に出没、大学職員がケガ」(2025年10月15日)
▼関連記事=「部室棟が荒らされたことも カツコツと足早に歩く音、どう身を守れば… 」(2025年10月16日)
了
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