保健管理センターの機能縮小が検討されていることに対し、学生団体である「みんなの神大実現プロジェクト」がTwitterや学内にビラを貼るなどをして抗議活動を行っている。<佐藤ちひろ>
(画像:保健管理センターの機能縮小に学生団体の「みんなの神大実現プロジェクト」が異議を唱えるビラ)
現在、保健管理センターの規模縮小が検討されていることに対して、学生団体の「みんなの神大プロジェクト」が抗議活動を行っている。「みんなの神大プロジェクト」は、全ての学生にとって過ごしやすい神戸大を実現するために、学生の立場から行動することを掲げ、LGBTQIA当事者の固有の問題解決に取り組むことをきっかけに発足した学生団体。Twitterや学内のビラの掲示などをして、現在、抗議活動を行っている。
(画像:学内でビラを掲示したことを伝えるツイート スクリーンショット)
ニュースネットは「みんなの神大実現プロジェクト」の活動メンバーで、精神疾患の持病があり、昨年4月から2週間に1度、保健管理センターの「こころの健康相談」を定期的に利用してきた学生に話を聞いた。
その学生によると、今までは無料で保健管理センターの「こころの健康相談」で、診察や薬の処方を受けられたが、今年3月末で定期的に診察を受けることができなくなるという。また、今まで定期的に「こころの健康相談」に通院していた学生は、今年4月から外部の医療機関に移ることになるという話も聞いたという。ニュースネットが取材した学生は担当医から紹介状を書くので4月から通う外部の医療機関を探すように言われ、保健管理センターの機能縮小の動きについて知ったという。
また、学生は「保健管理センターでは機能縮小を見越して、すでに薬の在庫の調整などが行われていると聞いた。機能が縮小される理由が知りたい。大学は財政的な負担を減らしたくて、お金にならない部分を削ろうとしているのではないか。」と話した。
学生が所属する「みんなの神大実現プロジェクト」は、今までのように大学で診察や薬の処方を無料で受けることができなくなると、学生の経済的負担が増大することに対し、大学の掲げる「ダイバーシティー推進宣言」にも反するのではないかと主張している。
ニュースネットは保健管理センターの機能縮小の動きについて、保健管理センターに問い合わせたところ、「公式な発表などもないので、何もお答えできない」という回答が寄せられた。
このような、大学の医療設備の機能縮小の動きは他大学でも起こっている。京都大学では、保険診療所での一般診療が終了することが昨年(2021年)12月に発表された。理由としては、医師の不足や利用者の減少を挙げており、この発表に対して一部の学生からは抗議の声が上がっている。
「みんなの神大実現プロジェクト」は、保健管理センターの機能縮小を阻止するため、教員に対して働きかけや保健管理センターと藤澤学長への申し入れを計画している。
●「みんなの神大実現プロジェクト」Twitter=https://twitter.com/shindaiforall?s=20
●「みんなの神大実現プロジェクト」の保健管理センター縮小についての意見募集フォーム=https://forms.gle/LnMn4kTFXo6713CaA
了
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