１１月１３日、神戸大六甲台第１キャンパスで昨日に引き続いて六甲祭が開催された。降り続く雨の影響でグラウンドがぬかるみ、模擬店・企画が一時全面中断するも、学舎内出展や前庭の模擬店は続行された。また、Ｖ６の番組企画『未成年の主張』を模した『神大生の主張』や六甲祭お笑いライブなども行われた。＜奥田百合子、佐藤ちひろ、塚本光＞

（写真：雨天の中、受付を済ませて入場する来場者。2022年11月13日10時ごろ、第１学舎前で）

　第４３回六甲祭が、１２日に引き続き、神戸大六甲台第１キャンパスで行われた。対面で開催されるのは３年ぶり。あいにくの雨模様で、巨大迷路や模擬店ナンバーワングランプリなどが中止になった。コピーダンスサークルEtoileの櫻井華蓮さん（国人・１）は「びしょびしょの中踊って、新鮮で楽しかったけど寒かったです。明日は体調を崩すかもしれませんね」と笑う。また、昨日と比べて学舎内出展は盛況で、「思いのほかお客さんが多くて忙しいです」と、ボードゲームの会の部員は嬉しい悲鳴をあげた。

（写真：沢山の参加者がボードゲームを楽しむ。2022年11月13日11時ごろ、第1学舎で）

　学舎内出展は、第1学舎や第２学舎の教室で行われ、約３０団体がさまざまな企画を実施した。
第１学舎で写真部の出展をした川合渚砂さん（文・１）と富嶋陽哉さん（工・２）は「今日は３００人以上のお客さんが来てくれました。サンテレビの方に取り上げていただいた作品もあって、嬉しいです」と話した。ジェンダーの多様性への取り組みなどを紹介したみんなの神大実現プロジェクトのレイカゲツさん（国文・修２）は「たくさんの中国の人が来てくれて、母国語で話すことができ嬉しかった。性的マイノリティや人権については中国ではあまり話さないので、この場で議論できたことはとても有意義だった」とコメントした。

　第２学舎で、フェアトレード商品の販売・ワークショップを行ったPEPUPの有田優芽さん（国人・１）は「外国への支援などに興味のあるお客さんとお話ができて、私たちまで勉強になりました」と話す。
　第３学舎では、六甲祭実行委員による、ポーカーやブラックジャックなどを楽しめる「URI VEGAS」が行われた。実行委員の玉井真由さん（済・２）は「知らない人同士でも、ゲームを通して仲良くなってくれてよかった」と笑顔を見せた。

（写真：写真の展示を行う写真部。2022年11月13日13時半ごろ、第１学舎で）

　また、六甲祭実行委員会が主催する企画として、V６の番組企画『未成年の主張』を模した『神大生の主張』が講堂で行われた。神戸の水道水は六甲の水に違いないと信じて一か月飲み続けるも、実は水源が琵琶湖と淀川だったと知り悲しみに暮れるうりのすけさん。大学生活を支えてくれた保健管理センターとキャンパスライフ支援センターへの感謝と、「当たり前」の虚像に飲まれないでほしいという願いを主張したパピルスさん。一風変わった特技を披露したのち、齋藤飛鳥さんへの愛を叫んだむーさん。この３人が舞台に立ち主張をした。その後は、匿名による「名無しさんの主張」も行われ、工学部食堂のメニューから油淋鶏が消えた苦しみや、理学部の女子の少なさに対する不満などさまざまな主張が叫ばれた。

（写真：「神大生の主張」が行われた講堂ステージ。2022年11月13日13時ごろ、講堂にて。）

　第１学舎前では、神戸大学応援団総部が「園遊会ステージ」を運営。１２日には、Ghanna Ghannaや軽音Ⅱ部などが演奏を披露した。１３日最後のステージは応援団が担当し、熱いパフォーマンスで観客を盛り上げた。
　応援団団長の古田徳幸さん（済・４）は「３年ぶりのステージ、雨天、発声なしという条件で不安ばかりでしたが、団員やご観覧に来てくださった方々のおかげで、素晴らしいステージになりました。学祭を繋いでくれた六実、自分達のステージがないにもかかわらず、音響機器のために今日来てくださった軽音II部の方々を始め、お世話になった全ての方々に感謝しかありません！」とステージを終えての感想を語った。

（写真：雨の中行われた応援団のパフォーマンス。2022年11月13日13時半ごろ、第１学舎前で）

　グラウンドエリアの最後の企画は、ビンゴ大会だった。多数の来場者が訪れ豪華景品を狙い、あちこちから歓声や悲鳴が聞こえた。
　ビンゴ大会などが行われた「KING OF STAGE」を２日間にわたって運営した神戸大学放送委員会の委員長、万木百音さん（工・３）は「（今まで対面での六甲祭の経験がなく）見たことのないものを一から作る作業は難しかったが、先輩方の協力やチームワークのよさがあって上手くいった。今日は雨の中機材保護しつつ頑張った。発表団体の方たちの力になれたならよかった」と話した。

（写真：濃霧の中行われ、白熱したビンゴ大会。2022年11月13日15時半ごろ撮影、六甲台グラウンドにて。）

　１６時からは、こちらも３年ぶりのお笑いライブが開催された。会場は雨天のため、グラウンドのメインステージから、六甲台講堂に変更された。
　まずはＭＣのサバンナ八木が、会場の観客を巻き込んでラジオ体操をモチーフにしたネタで場を温めた。神戸大出身コンビのネイビーズアフロは神戸市や神戸大のネタで学生を笑わせた。他にも、ガクテンソク、祇園、ヒューマン中村、マユリカなど関西の人気芸人がネタを披露し、会場は笑いの渦となった。
　最後には、マユリカ、ヒューマン中村、サバンナ八木で「友達」をテーマにしたコーナーで盛り上げ、ステージは終了した。

（写真：時勢を踏まえたネタで笑いを誘った祇園。2022年11月13日16時半ごろ撮影、講堂で）

　学部生の保護者である夫婦は「応援団総部のパフォーマンスが印象に残っている。吹奏楽団の演奏に合わせて、チアリーダーの子たちと踊っている姿が、雨にも負けず熱くて良かったです」と話す。高校生の清水あさ波さんと森大誠さんは「クイズ研究会の早押しクイズは参加者のレベルが高くてびっくりしたけど、３問答えることができました。ボードゲームの会では、パズルゲームがとても楽しかった」と笑顔を見せた。

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