７月９日、六甲台第１キャンパスで第１８回七夕祭が行われた。４年ぶりに感染対策による入場制限なしでの開催が実現し、食品やアルコール飲料の販売も再開。神戸大生のほか、地域の子どもや中高生の姿も多くみられ、全体で約２２００人が来場した。強い雨で一時屋外企画が中断されたが、夕方以降は雨がやみ、賑わいを見せた。＜ニュースネット取材班＞

（写真：第1学舎の窓に七夕祭限定で施されるステンドグラス風装飾。ライトアップされると、来場者が一斉に写真を撮った）

　七夕祭は雨天の中１５時にスタート。１７時までは断続的に雨が降っており、一時強い雨でステージや屋外の屋台、企画が約２０分中断。テント内や学舎内へ避難するよう呼びかけがあった。

（写真：17時前、強い雨で屋外企画が中断。テント内への避難が呼びかけられた）

　４年ぶりに入場制限なく、地域住民が参加できるようになった今年度の七夕祭。集客のため、周辺地域でのビラのポスティングに加え、商店街や小学校にも宣伝を行ったという。七夕祭には、浴衣や甚平を来た親子連れの姿が見られた。また、フード販売も４年ぶりに復活。焼きそばやかき氷、わたあめ、アルコール飲料などの屋台が並び、材料の準備が追い付かず販売を一時中断するところもあったほどの繁盛ぶり。

　会場内にはデネブ、アルタイル、ベガステージの３つが設置された。書道パフォーマンス、バンド、ダンス、のど自慢などが実施され、どのステージも盛り上がった。ベガステージでは、こどもだんす、ダブルダッチサークルDutch Days’、アカペラサークルGhanna Ghannaがパフォーマンスした。Ghanna Ghannaは、コブクロ、あいみょん、Vaundyの曲を披露し、曲当てクイズなどの企画も行った。また、コピーダンスサークルEtoileに所属する長男を８人家族で連れ立って見に来たという人も。「ダンスはうまかった。動画で見ている時より迫力があってよかった。４年ぶりに制限なく開催できていると聞いたので、再開できてよかったなと思う。お化け屋敷にも興味があったけれど、娘たちの勇気が出なかった」と話した。

　大階段の踊り場に設置されたアルタイルステージでは、バンドの演奏が行われた。今年は、MMC、FreeBeat、SoundS、JAZZ、軽音Ⅱ部、ROCKが出演予定で、オンライン投票による紅白歌合戦が企画された。雨天による中断の影響で、出演順や曲数に変更があったほか、FreeBeatが出演を取りやめた。各バンドが、観客を巻き込んだパフォーマンスで盛り上げた。また、事前投票で選ばれた楽曲による夏曲企画では、軽音Ⅱ部がindigo la Endの「夏夜のマジック」、ROCKがヨルシカの「ただ君に晴れ」を披露した。

　応援団による演舞では、七夕にまつわるトークや応援歌で会場が盛り上がった。団員が２人組になり、１人がもう１人を肩に乗せて回す「姫」といったチアリーディングの技を披露すると、歓声が上がった。

　保護者が神戸大OBだという子どもは、応援団のパフォーマンスを観て「かっこよかった」と話した。また、応援団部員は「雨が止んでよかった。去年の六甲祭は一般の人の来場が制限され、神戸大生も少なかったが、今年はたくさんの手拍子があり、盛り上がってとてもよかった」と達成感を見せた。

（写真：演舞を披露する応援団）

　六甲台講堂の前には、ヨーヨー釣りや型抜きなど様々なゲームを楽しめる出店があり、親子連れの来場者が楽しんでいた。六甲台本館では、お化け屋敷「カクレンボ恐室」や巨大ジェンガ「じぇじぇじぇんが！」などの企画が行われた。お化け屋敷は入場開始から約９０分で整理券が完売するほどの人気ぶり。担当スタッフは「叫んで出てくる人が多い。出口に向かってスライディングしてきた人も」と盛況ぶりを語った。

（写真：お化け屋敷「カクレンボ恐室」の入り口。）

　当日スタッフとして参加した学生は、「ベルカンに入っている友達から聞いて、なにか関われたらいいと思い、スタッフに応募した。高校の時、コロナで文化祭が出来なかったので、参加しようと思った。ベルカンの人たちはとても優しく、とても楽しかった」、また「１年生なのでどんな祭りか詳しく分からなかったが、楽しい祭りに関わることが出来て良かった。また参加したい」と話した。

　昨年度も七夕祭の運営に携わったスタッフは、今年は地域の方や子どもたちにも来ていただけたことが、来場者が神戸大生に限定されていた昨年度との一番の違いだと話した。七夕祭の総責任者を務めた福井凌玖さん（済・３）は、「何とか実施できてよかった。雨天で開催が危ぶまれる状況にもあったが、雨雲レーダーを見て、開催することに決めた。地域の子どもたちにも楽しんでいただけて、ありがたい」と達成感を見せた。

了