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- ◎狂気に満ちた演技 はちの巣座新人公演
演劇研究会はちの巣座の新人公演『グッドバイ―或(ある)いは夏と石炭―』(作=北村想)が10日、尼崎市のピッコロシアターで行われた。舞台は自殺や心中の名所といわれるT上水。主役の釣り人の傍らに、死を目前にした人々が川に集まる。随所に言葉遊びなどのユーモアを散りばめながらも、観客を狂気の世界へ導いた。
静かに釣りをしていた男が突然笑いだす。落ち着いた様子は一変、見せるのは狂気に染まった表情。主演の石井尚広さん(法・1年=写真一番左)は「(登場人物の異常な)考え方がどこから生まれてくるのか考えるのがすごく難しかった」と話した。
演出の山田健登さん(経済・2年)は「お笑いから怖さに持っていけるかどうかに悩んだ」という。公演の序盤、出演者たちは人間味あふれる演技で観客を笑わせていた。話が進むにつれ、登場人物たちの正気ではない面が徐々にあらわになっていく。終盤では笑いは一切起きず、観客たちは物語の世界に入り込んでいた。
初めてはちの巣座の公演を見た兵庫県立大3年の男子学生は「最初に登場した出演者の演技がすごかった。最後のシーンはゾゾッとした」と話した。
公演は12日にも鶴甲第1(国文)キャンパスのシアター300で午前11時からと午後4時からの2回催される。開演30分前に開場、公演時間は約70分。料金カンパ制。詳しくははちの巣座Twitter、https://twitter.com/Hachinosuza8/status/750334948867878913?へ。
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