昼休み。寒風が吹きすさぶ中、国文学生ホールの前に1人の男子学生がチェロを持って座った。指揮者が現れ、弾きはじめたのはベートーベン作曲「交響曲第9番」。年末によく聞くクラシックの定番曲だ。しかし、これは交響曲。本来オーケストラで演奏するもの。指揮者とチェロだけのオーケストラでは寂しくなってきた頃、どこからともなく「援軍」が到着した。ビオラ、ファゴット、コントラバス。まだ増える。向こう側からぞろぞろとバイオリン、ホルン、トランペット。さらに増える。後ろの方からオーボエ、トロンボーン。最後にはテラス側から十数人の合唱部隊まで参戦。5分と経たずに総勢50人ほどのオーケストラが完成し、国文ホール前はコンサートホールへと変わった。
今回のフラッシュモブは交響楽団の第63回定期演奏会の宣伝も兼ねて行われた。通りがかった農学部の学生は「すごかったとしか言えない」と興奮した様子で、また発達科学部の学生は「突然のことでびっくり。演奏会に行ってみたくなった」と話した。
交響楽団の第63回定期演奏会は22日に兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホールで18時から行われる予定。全席指定でA席1000円、B席500円。
現れたオーケストラ(12月17日・国文学生ホール前で 撮影=竹内勇人)
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