六甲祭、15500人来場 六甲台に笑顔

 第44回六甲祭が、11月11日、12日の2日間にわたって六甲台第1キャンパス(神戸市灘区)で開催された。今年から入場制限が撤廃され、2日間で15530人が来場した。各団体による模擬店や学舎内出店、講演会やお笑いライブなどさまざまな企画が行われた。<ニュースネット取材班>

(写真:六甲祭終了直前のグラウンドエリア・模擬店の様子。2023年11月12日、六甲台第1キャンパスで撮影)

 六甲祭は11月11日、12日に神戸大学六甲台第1キャンパスで行われた。

 11日は終日晴天だったものの木枯らし1号の影響で気温が低く、4年ぶりに解禁されたフード販売ではおでんなどの温かいものが人気だった。12日は午後から時折小雨がふったが、企画の延期・中止はなく予定通り進められた。

 六甲祭では2日間にわたって、Rokko Rock on fes.やKing of Stageなどのステージ企画や約80団体による模擬店、学舎内出展などが行われた。
 また、六甲祭実行委員会による企画もたくさん行われ、11日にはグラウンドエリアの巨大迷路が景品の不足で予定より早く受付が終了するなど、大盛況だった。

ボディビル披露会「ウリボディ」や巨大迷路が大盛り上がり

 12日には、神戸大学初のボディビル披露会である「ウリボディ」が六甲台講堂で行われた。6組の神大生が、日々のトレーニングで鍛えあげた筋肉を披露。
 参加者が自慢の筋肉を強調するポーズを取るたびに会場は盛り上がり、観客席からの掛け声が終始絶えなかった。
 1組目の出場者である「タンパク兄弟」(経営)は、今回参加した理由について「神大生のみんなに筋トレをしてムキムキになってもらいたい」と答えた。また、失恋した時はどのように立ち直るのかという質問には「失恋ソングは聞かず、筋トレをする。筋トレは絶対に裏切らないから」と笑顔で答えて会場を沸かした。

(写真:「ウリボディ」出場者が一堂に会し、ポーズを決める)

 グラウンドエリア南側では、六甲祭実行委員会が巨大迷路を運営した。好成績でクリアした人の中から抽選でBluetoothイヤホンや原付自転車、各種ペアチケットなど景品などが当たる。
 参加者は迷路の中で世界10カ国のスタンプを集め、その国にちなんだクイズに回答する。制限時間の5分を過ぎるとスコアが減点されてしまうため、参加者はてきぱきとスタンプの場所を探し当てていく必要があった。
 迷路に参加した40代の夫婦は、「六甲祭には娘の出店を見るために来た。制限時間内に迷路内の全てのスタンプを集めきるのは難しかったが、楽しかった。クイズがシンプルに知識を問うものだったので、迷路に文字のヒントを配置しても面白いと思った」と話した。

クイズ大会や須磨学園高校による軽音ライブ

 12日には、11日に引き続きたくさんのステージ企画が行われた。10時から始まったRokko Rock on fes.では、須磨学園高校の軽音楽部が1時間ライブを披露した。
 最初のバンドは、1曲目に米津玄師の『KICK BACK』を演奏。ボーカルが観客に掛け声を求めると、客席から笑いが起こった。2曲目は、1曲目から曲調が一転、Alicia Keysの『if I Ain’t Got you』。落ち着いた雰囲気の曲で、観客は演奏を聴き入っていた。

 また12日(日)のKING OF STAGEは、合気道部の演武からスタート。ステージ上に設置された畳の上でペアになって技を決めていく。演武の間では、部員の趣味なども織り交ぜて紹介し、会場を盛り上げた。今回が3回生にとっては最後のステージとなった。
 阿瀬井巧真主将(農・3)は「場所が少し狭かったが動きを大きくすることでお客さんに演武の面白味を伝えることができたと思う。合気道部は先輩、後輩関係なく仲がとても良い。今日まで無事やり切ることができて良かった」と振り返った。

 (写真:合気道部による演武の様子)

 さらに、同ステージでは12時半から放送委員会による「クイズ大会」が実施された。
 一般参加者と神戸大学クイズ研究会の選抜メンバーの対戦形式で行われ、一般参加の場合はLINEのオープンチャットを通じて回答した。
 クイズ研究会の上橋さん(工・2)は、「こう見えてとても緊張しているのでみなさんお手柔らかにお願いします」とステージ上で話した。
 クイズ歴7年の学生をはじめ、高得点を獲得した3名がアマゾンギフトカード(5万円)などの豪華景品を獲得した。
 同じくクイズ研究会の吉本(国人・3)さんは「得意の地理問題を秒速で正解して、ポイント獲得者を絞れたときはとてもうれしかったです」と笑顔で話していた。

多種多様な学舎内出展やフリーマーケット

 児童文学研究会や音ゲーサークルkobeatなどたくさんの団体が出展した。
 第1学舎217教室では、書道研究会が書道展を3年ぶりに開催した。部員の野村真緒(理・3)さんは、「思ったよりも多くの人が来てくれた。書道研究会は近年パフォーマンスに力を入れており、書道展は3年ぶりに開いた。『上手、クオリティが高い』とお客さんに言われて、やりがいを感じることができた」と話した。
 また、来場した学生(工・1)は、「『龍』と書かれた作品が1番印象に残った。1文字でこんなに迫力を感じたのは初めての経験だった」と話した。

 第1学舎の一角では「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」のミニゲームを模した「UNIVERSITY STUDIO KOBE」が行われた。参加者らはボールを投げてピンを倒したり、穴に入れたりとNO LIMITな体験を楽しんだ。
 「UNIVERSITY STUDIO KOBE」に参加した母娘は、オリジナルのUSJに行ったことはなく、初めてやるミニゲームだったという。娘は「家族で協力できるようなゲームで楽しかった」と話し、母親は「大学生特有の手作り感がよかった」と心が温まった様子だった。

 また、フリーマーケットが開かれ、来場者らは掘り出し物を求めて立ち寄った。
 フリーマーケットの一角で洋服を販売した男性は、普段は神戸大生もよく訪れるJR六甲道駅近くの古着屋「KQ」に勤めているという。「(特に昨日は)急に寒くなったので、アウターとかを買ってそのまま着ていく人も多かった」と話した。

(写真:フリーマーケットの様子。アクセサリーや文具、古着などが販売された)

少林寺拳法部のチュロスが模擬店グランプリ獲得

 六甲祭では、C地区とE地区に出店していた模擬店の中で1番おいしい店を選ぶ「模擬店グランプリ」が実施された。
 12日午後にKing of Stageで結果発表が行われ、少林寺拳法部のチュロスが一位に輝いた。
 責任者の下浦裕次郎(国人・2)さんは、「チュロスは10団体が出店していて、自分たちのものが売れるか不安だったが、1位で驚いた。400本売れて無くなったので追加した。1位を取れた理由は、接客にあると思う。ゴミを持っているお客さんのゴミを回収したり、きさくに話しかけたりした」とグランプリを獲得できた理由について語った。

園遊会ステージラストは応援団総部

 園遊会ステージで12日15時から応援団総部による演舞が行われた。
 応援団総部と硬式野球部がコラボしてダンスをしたり、応援団がHoneyWorksの『可愛くてごめん』に合わせて本気のダンスを披露したりするなど、ユニークな演目が行われた。また応援団吹奏楽部による単独ステージも行われた。
 最後は、応援団とチアが吹奏楽部の演奏と大太鼓の音に合わせて、力強い演舞を披露した。
 ステージをみた40代の夫婦は、「まさに青春って感じだった。一致団結している様子を見て泣きそうになった。他のクラブの人も参加されて、(応援団は)いつもあんな感じで試合を応援しているのかなと思った」と笑った。

(写真:園遊会ステージで行われた応援団の演舞)

六甲祭ラストを飾ったお笑いライブ

12日16時からはお笑いライブが始まった。グラウンドエリアのメインステージで行われ、多くの観客が集まった。
 まずはMCを務める麒麟の田村が、日常のちょっとしたエピソードを話して場を温めた。フースーヤはリズミカルな言葉遊びを披露して観客から笑顔を引き出し、今年のRー1グランプリの優勝者である田鶴原理音は「カードパックの開封」をテーマにしたネタの中で日常のあるあるネタを挟み、笑いと共感を誘った。後半では黒帯、からし蓮根も個性的なネタを披露し、会場を笑いの宝庫に作り変えた。

 4組がネタを披露した後には芸人たちのサイン抽選会が行われ、当選者は芸人との束の間の会話を楽しんだ。最後には出演者同士のトーク企画が行われ、芸人たちはMー1グランプリなどについて語り合った。
 お笑いライブ見た学生(営・1)は「黒帯は初めて知ったコンビだった。個人的にはからし蓮根のネタが一番面白かった」と満足げな顔で話した。

(写真:お笑いライブではコンビ間を越えた掛け合いもみられた)

 六甲祭を終えて、実行委員長の岸佑一朗は、「現役生の中で誰1人かつての(コロナ前の制限なしの)六甲祭を経験したことがなく、当日のことを聞いた話やイメージでしか考えることができなかったことは非常に苦労しました。しかしながら、当日は数多くのお客様に来場していただき、来場者のみならず、運営スタッフや六甲祭に関係する全ての方が楽しそうに生き生きとされていたことがとても印象深く感じるとともに、いち委員長として嬉しく思いました」と語った。

▽完全復活の六甲祭が開幕 初日は6500人が来場

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