神戸大ニュースネット委員会は、神戸大に関連する2023年の出来事の中から10大ニュースを選んだ。新型コロナウイルスが5類に移行し、コロナ関連の規制が緩和される一方で、生成AIの利用への注意喚起があり、さらには通称名での学位記授与がなされるなど、ルールへの「変化」が見られた1年となった。また、火災や不審火、台風による浸水など、キャンパス内での被害も特徴的だった。<ニュースネット取材班>
【2023年神戸大学10大ニュース】(日付順)
▽念願の振袖、学位記を通称名で 「たくさんの人に支えられた大学生活」(3月26日)
▽工学部の火災 掃除機のバッテリーから発火か(3月31日)
▽自然科学系図書館が新装 学習スペースや蔵書施設増築(4月3日)
▽神戸大、生成AIの利用に注意喚起 ChatGPTなどめぐり(4月27日)
▽コロナ5類移行も「うつす側にならないよう用心」(6月4日)
▽4年ぶり制限なしの七夕祭 約2200人来場(7月9日)
▽昨年1月から12件の不審火 「まずは119番、初期消火は絶対無理せず」(7月10日)
▽学生会館が一部使用禁止 台風7号の影響で浸水(8月17日)
▽深江祭が4年ぶり「復航」 秋晴れに恵まれ開始(10月28日)
▽完全復活の六甲祭 15500人が来場(11月12日)
【ニュースの概要】
▽念願の振袖、学位記を通称名で 「たくさんの人に支えられた大学生活」(3月26日)
2022年9月に公開された「神戸大学における多様な性・ジェンダーに関する基本方針とガイドライン」を受け、学位記の通称名での記載が可能になった。国際文化学研究科の卒業生は、令和4年度学位記授与式の日、長年の憧れだった振袖に身をつつみ、通称名で学位記を受けとった。
(写真:学位記を手にもつ、振袖姿の久保明日香さん。3月24日15時すぎごろ撮影。神戸大鶴甲第1キャンパス)
念願の振袖、学位記を通称名で 「たくさんの人に支えられた大学生活」 | 神戸大学NEWSNET委員会 (kobe-u-newsnet.com)
▽工学部の火災 掃除機のバッテリーから発火か(3月31日)
3月31日18時50分ごろ、工学部の研究基盤センターで火災が発生した。3階の機器分析部門の部屋から出火し、怪我人はいなかった。神戸大総務部総務課によると、原因は掃除機のバッテリーである可能性が高く、同日の20時45分ごろ火は消し止められた。
(写真:研究基盤センターの前景、3階の窓が割られており、外壁には焦げた跡が残っている 2023年4月3日11時57分撮影)
工学部の火災 掃除機のバッテリーから発火か | 神戸大学NEWSNET委員会 (kobe-u-newsnet.com)
▽自然科学系図書館が新装 学習スペースや蔵書施設増築(4月3日)
神戸大六甲台第2キャンパスにある自然科学系図書館が1年4ヶ月の改修期間を経て開館した。カフェのような雰囲気のスペースや畳の和室スペースが新設。学長は、「本図書館で信頼ある研究基盤資料の裏付けの下、対面・オンライン・ハイブリッドの共創空間を活かした教育研究活動の取り組みがよりいっそう活性化することが期待される」と話した。
(写真:リニューアルオープンした自然科学系図書館の入り口。2023年4月3日撮影)
自然科学系図書館が新装 学習スペースや蔵書施設増築 | 神戸大学NEWSNET委員会 (kobe-u-newsnet.com)
▽神戸大、生成AIの利用に注意喚起 ChatGPTなどめぐり(4月27日)
神戸大はChatGPTをはじめとする生成AIの利用に関し、「AIによって作成された文章をそのままレポート等の一部または全体に利用すると「剽窃」とみなされる可能性がある。また、授業によってはAIの使用自体を制限・禁止する場合もある」と発表。
(画像:神戸大学サイトのスクリーンショット)
神戸大、生成AIの利用に注意喚起 ChatGPTなどめぐり | 神戸大学NEWSNET委員会 (kobe-u-newsnet.com)
▽コロナ5類移行も「うつす側にならないよう用心」(6月4日)
2023年5月8日に、新型コロナウイルス感染症法上の分類がインフルエンザと同じ「5類」に引き下げられた。神戸大でも濃厚接触者の報告が不要になり、また毎週発表されていた学内感染者数を掲載しなくなるなど、コロナの取り扱いに変更があった。保健管理センター所長は、「大事なのは、自分がうつす側にならないように用心すること」と話した。
コロナ5類移行も「うつす側にならないよう用心」 | 神戸大学NEWSNET委員会 (kobe-u-newsnet.com)
▽4年ぶり制限なしの七夕祭 約2200人来場(7月9日)
六甲台第1キャンパスで第18回七夕祭が行われた。4年ぶりに感染対策による入場制限なしでの開催が実現し、食品やアルコール飲料の販売も再開。神戸大生のほか、地域の子どもや中高生の姿も多くみられ、全体で約2200人が来場した。強い雨で一時屋外企画が中断されたが、夕方以降は雨がやみ、賑わいを見せた。
(写真:六甲台第1キャンパス第1学舎の窓に七夕祭限定で施されるステンドグラス風装飾。2023年7月9日撮影)
4年ぶり制限なしの七夕祭 約2200人来場 | 神戸大学NEWSNET委員会 (kobe-u-newsnet.com)
▽昨年1月から12件の不審火 消防「まずは119番、初期消火は絶対に無理をせず」(7月10日)
神戸大では、2023年度に入り、六甲台第2キャンパスで4件、鶴甲第1キャンパスで1件のぼやが報告されたほか、6月にはうりぼーロードにある馬術部の掲示物が焼損するなど、原因不明の不審火が6件報告されている。2022年には、学生会館下から本部に抜ける道路に沿った駐輪場付近やうりぼーロードで、枯れ葉や雑草が燃える不審火が5件、さらには理学部研究科に設置されていたゴミ箱の焼損もあった。学生支援課は「不審者を見かけた際は門衛や教職員に通報すること」、灘消防署は「火事を発見した場合は、通報し、可能であれば安全に気を付けて消火器などを用いて初期消火を行う。無理は絶対にしないこと」とした。
(画像:昨年1月から今年6月にかけて不審火が確認された現場。赤字は昨年、青字は今年発生した不審火。マップは神戸大サイトから)
昨年1月から12件の不審火 消防「まずは119番、初期消火は絶対に無理をせず」 | 神戸大学NEWSNET委員会 (kobe-u-newsnet.com)
▽学生会館が一部使用禁止 台風7号の影響で浸水(8月17日)
神戸大鶴甲第1キャンパスの学生会館が雨漏れにより浸水し、一部使用禁止に。8月15日に兵庫県に上陸した台風7号の影響。複数の課外活動団体が練習場所の変更を余儀なくされた。以前から学生会館は雨漏りしており、今後の災害に備え、大規模な工事が必要ではないかという声も寄せられた。今後、内装改修工事が行われる予定。
学生会館が一部使用禁止 台風7号の影響で浸水 | 神戸大学NEWSNET委員会 (kobe-u-newsnet.com)
学生会館が浸水 活動場所に困る団体も | 神戸大学NEWSNET委員会 (kobe-u-newsnet.com)
▽深江祭が4年ぶり「復航」 秋晴れに恵まれ開始(10月28日)
4年ぶりに深江祭が復活。2022年度のホームカミングデイで、同窓会事務局長に深江祭の復活を学生が打診したことが契機となった。学生らは、OBから情報収集して新たな実行委員会を立ち上げた。大型クルーザーヨット、カッターの体験乗船会など、海洋政策科学部ならではの企画が詰まった学園祭を実現させた。
(写真:「クライナーベルク」の体験乗船会の様子。2023年10月28日13時ごろ、神戸大学深江キャンパスで撮影)
深江祭が4年ぶり「復航」 秋晴れに恵まれ開始 | 神戸大学NEWSNET委員会 (kobe-u-newsnet.com)
▽完全復活の六甲祭 15500人が来場(11月12日)
第44回六甲祭が開催。感染症対策のため、昨年度まであった入場制限が撤廃され、2日間で15530人が来場した。フード販売も再開し、約80団体による模擬店や学舎内出展、ステージ発表、お笑いライブに、学生や近隣住民らが笑顔を見せた。
(写真:第44回六甲祭の階段アート。2023年11月11日、六甲台第1キャンパスで撮影)
完全復活の六甲祭が開幕 初日は6500人が来場 | 神戸大学NEWSNET委員会 (kobe-u-newsnet.com)
六甲祭、15500人来場 六甲台に笑顔 | 神戸大学NEWSNET委員会 (kobe-u-newsnet.com)
了
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