慰霊献花式行われる 震災29年

 震災から29年をむかえた1月17日。兵庫県南部地震神戸大学犠牲者慰霊碑前(六甲台第1キャンパス)と神戸商船大学犠牲者慰霊碑前(深江キャンパス)で神戸大の震災慰霊献花式が行われた。六甲台の慰霊碑前には約90人が参列。新型コロナウイルス対策による来場制限がなくなり、昨年と比べて参列者が増加した。<ニュースネット取材班>

(写真:六甲台キャンパスの慰霊碑前に供えられた花束。2024年1月17日12時半ごろ写す。 撮影:久保田一輝)

 風もなく陽光が差し、天候に恵まれたなか行われた献花式。開始時刻の12時30分に参列者は1分間の黙とうを捧げた。六甲台の献花式では、はじめに大学を代表して、木戸良明副学長が花束を慰霊碑に献花し、続いて、大学幹部が白い菊の花を慰霊碑に供えた。その後、参列した遺族が花を捧げた。
 例年は学長が献花を行っているが、今年度は出張のため、献花式には不参加だった。

 木戸副学長はニュースネットの取材に対し、「震災から29年。神戸大では、学生39人や教職員も亡くなった。安否確認方法をはじめ、災害対策はすすんでいるが、まだ十分ではない。いつ震災が発生しても対応できるような体制づくりを今後も進めていきたい」と語った。昨年度と比べ、参列者が増えた今回の献花式。木戸副学長は、「コロナ禍が明けたことで、参列しやすくなったのではないか。また、能登半島地震があり、我が事として阪神・淡路大震災を振り返る人もいたのでは」とコメントした。

(写真:慰霊献花式で黙とうする参列者)

 東灘区の深江キャンパスでも、同日12時30分から神戸商船大学犠牲者慰霊碑の前で献花式が行われた。震災で犠牲となった神戸大海洋政策科学部の前身である神戸商船大の学生5人(うち留学生1人)、研究員1人の計6人を追悼。

(写真:海事科学研究科長による献花。2024年1月17日12時半ごろ写す。海事科学研究科総務企画グループ提供)

 神戸商船大学犠牲者慰霊碑は震災で倒壊した旧神戸商船大の正門の石柱で作られており、亡くなった6人の名前が刻まれている。12時30分、練習船「海神丸」の汽笛が鳴り響く中、参列者が黙とうを捧げた。その後、阿部晃久・海事科学研究科長による献花、参列者による献花が行われた。

(写真:参列者による献花の列。海事科学研究科総務企画グループ提供)

 1995年(平成7年)1月17日午前5時46分に発生した兵庫県南部地震で、神戸大では、学生39人(うち留学生7人)、職員2人と、名誉教授1人、生協職員2人が犠牲になった。海洋政策科学部の前身の神戸商船大では、学生5人、研究員1人が亡くなった。六甲台第1キャンパスの慰霊碑は震災の翌年3月に建てられ、その後、毎年慰霊碑前で献花式が行われている。

(写真:花や国際信号旗が供えられた慰霊碑。海事科学研究科総務企画グループ提供)

(笠本菜々美・奥田百合子・尾畑陽貴・川﨑成真・蔦旺太朗・村上愛純・本多真幸・島袋舜也・久保田一輝・大坪千成・宮原裕)

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