inkに集え③ スタッフの思い

 神戸大六甲台第1キャンパスから徒歩3分の場所にたたずむ「ink BOOKS & COFFEE」。5年ほど前から神戸大などの学生を中心に運営している。店内に入ると目を引くのが、床から天井の高さまである本棚。店内の仕切りとなるほどの大きさがある。隠れ家カフェとして地域住民や学生に親しまれた。休業をはさみ、営業形態を変更して4月14日にリニューアルオープン。学生を中心とするスタッフは、どんな思いでinkに集うのか。<笠本菜々美>

(写真:スタッフとお客さんが交流する様子。)

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 「ink」は2023年4月現在、神戸大や関西学院大学の学生を中心に約6人のスタッフが運営している。オーナーから、「学生主体で運営することが魅力」と店を任されている学生たち。どんな思いをもってinkに携わるのか、インタビューした。

 リニューアルオープン前から携わっていたのが、店長を務める大矢隆太郎さん(国人3年)と、荘司弘祐さん(国際文化学研究科・修士)。二人の紹介で、奥谷賢弥さん(経営4年)、西川聡仁郎さん、柴田美咲さん、神田慶彦さんも、新しいinkに携わることになった。

ink再開までの道筋 別のカフェをロールモデルに

聞き手)「ink BOOKS & COFFEE」は2月に一度閉店し、4月に再開したそうですね。
荘司)コロナの影響もあり、経営状況や、スタッフ同士が疎遠になったことで、2月に一度店を閉じることになりました。ただ、僕はinkの雰囲気が好きだし、なくなってしまうのは寂しいと思っていました。inkと同じような境地になっていたけれど、リニューアルしてうまくいっている別のカフェを知っていたので、そこをロールモデルにして、もう一度自分たちでやってみようと思ったんです。元々スタッフだった僕と(店長の)大矢くんで今の体制を考え、興味のありそうな友達を引っ張ってきて、一緒にやっています。

スタッフと会員が一緒に作る場所

聞き手)以前とは営業スタイルが変わったそうですね。
荘司)今は、金曜日と土曜日の16時からカフェ&バーとして営業し、他の日時は会員制のコワーキングスペースとしています。1年間で200人会員になってもらうことが目標です。

(写真:ブリュレラテ。「カフェ&バー」営業時間に楽しめる)

聞き手)六甲台のキャンパスは空き教室が少ないんです。コワーキングスペースとしてinkを使えたら、助かる神戸大生は多いと思います。
荘司)それはもうみんな使うしかないですね(笑)

聞き手)学生には、どんなときにinkに来てほしいですか。
西川)年齢を超えて楽しめるような、出会いの場・交流の場にしていくので、ゆっくりしたいと思ったときにぜひ来てください。
大矢)僕は神戸大の学生生活だけだと刺激が足りないと思っていて(笑)。inkに来て、大学の中にいるだけでは出会えないような人に会ってみてほしいです。
柴田)違う大学の人にも会えますし、留学生とも会えるかもしれませんね。
奥谷)人それぞれ、熱量をもってやっていることがあると思います。少しずつ社会人に近づいていく学生にとって刺激になるような場所にしていく予定です。ふらっと寄ってもらい、ここを一つの居場所にしてもらえたら嬉しいです。

聞き手)会員になると、どんなことがあるのでしょうか。
荘司)スタッフは会員の人と、Slackというアプリでコミュニケーションをとっています。スタッフからのお知らせや、おしゃべり場所、アイデアを共有できる場所を作って、お互いにアイデアを出し合えるようにしています。スタッフと会員の人との境界があいまいになればいいなと思っていて、みんなでinkを作っていくということを目指しています。

(写真:お客さんが描いたフェネック。店内にあるノートには、コメントやイラストを自由に残すことができる)

学生とも、地域の人とも 交流を大切に

聞き手)inkの雰囲気をどう感じますか。
西川)自分の働いている別のバーでも、お客さんとの交流を大事にしているところがあります。ただ商品を出すだけではお客さんは集まりにくいと思っていて。神戸大生や地元の人をつなぐ、というinkのコンセプトは面白いと思います。
神田)inkには、スタッフを介してお客さん同士が話すことができる雰囲気があります。これから、学生も地域の方も一緒に交流できるような場にしていくことも不可能ではないと思います。

「inkに行けば面白い人に会える」と思ってもらえるように

聞き手)inkでは、どんな風に活動していきたいですか。
奥谷)僕はコロナで大学生活が制限されて、人とのかかわりがものすごく減った時期がありました。色々な活動をする中で、人と話したりしてつながることが、自分のなかでは一番大事だし、楽しいと思うようになりました。色々なバックグラウンドを持っている人と話すのって面白くて、そんな交流の場を作っていけたらいいなと思っています。
神田)僕は普段「サービスデザイン」という仕事をしています。まだinkはできた直後なので、サービスの仕組みを整備していけたらと思っています。

(写真:お客さんとスタッフが自由に語り合い、賑わうカウンター。 「ink BOOKS & COFFEE」提供)

聞き手)inkの魅力を教えてください。
大矢)人と話していると、「こういう展開になると思っていなかった」というような、偶然のサイクルに出会えることがありますよね。お客さんにとって、何かのきっかけになる場になったらいいと思います。
柴田)inkに来たら、色々な人がいて、色々なことを話せます。
大矢)「inkに行ったらまた面白い人に会えるかな」「じゃあ行こうぜ」と思ってもらえるような場にしたいです。
柴田)まだ始まったばかりですが、じきにお店が落ち着いてきたら、そんな場にすることができると思います。

 学生・地域の交流の場として、学生主体で運営するカフェ&バー「ink BOOKS & COFFEE」。普段は出会えない人と話してみたいとき、何かのきっかけがほしいとき、気軽に立ち寄ってほしい。

《ink BOOKS & COFFEE》
●場所=神戸市灘区六甲台町6-20(店舗は2階)。
●アクセス=神戸市バス36系統「神大正門前」駅から徒歩3分、阪急電車神戸線「六甲」駅から徒歩15分。
●営業時間(2023年5月現在)=
▽カフェ&バー
毎週金曜日、土曜日16時~。
▽コワーキングスペース
年中無休、24時間営業。
●コワーキングスペース利用方法=
カフェ&バー営業中に、スタッフへ申し込み。
●問い合わせ=
▽Instagram
https://instagram.com/ink_booksandcoffee?igshid=YmMyMTA2M2Y=
▽公式サイト
https://inkbooksandcoffee.jp/?fbclid=PAAaaLnPmp6x4eqJI-tiSZGWilyxk2lRykmOMTcQ-T7-qu0GSOqQE8aPYuiqw

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